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寒い日のほっこりタイム、みかんがあなたの大切な歯を悩ませることになるかもしれません…
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冬の寒い日、家族や友人とこたつを囲む時間は、日本人にとって至福のひとときですよね。
テレビを見ながら、ついつい手が伸びてしまうのが、甘酸っぱいみかん。
気がつけば、山盛りのみかんの皮が、テーブルの隅に積まれている……なんて光景は珍しくありません。
ですが、このほっこりタイムが、あなたの大切な歯にとって、実は虫歯のリスクを高めているとしたら、どう感じますか?
「え?みかんって健康にいいんじゃないの?」
多くの方がそう思われます。ビタミンCが豊富で風邪予防にもなる冬の代表的なフルーツ。
それなのに、なぜ歯に悪い影響があるのでしょうか?
この記事では、寒い季節の食生活に潜む歯の落とし穴について解説します。
油断大敵!冬の生活習慣が招く「隠れ虫歯」のリスク
こたつに入ると、まず「動き出すのが億劫になる」という方がほとんどだと思います。
温かい場所から離れたくない気持ち、とてもよくわかります。
- 食べる回数の増加: こたつのテーブルの上には、ついついおやつやフルーツ(特にみかん!)を常備してしまいます。
- ダラダラ食いの誘惑: 映画や特番を見ながら、手に取って食べてしまうため、食事とおやつの区別が曖昧になりがちです。
- 歯磨きがおろそかに: 食後すぐに歯磨きをする習慣があっても、こたつから出るのが面倒になり、「後でまとめてやればいいや」と先延ばしにしてしまうことはありませんか?
実は、この食べる回数の増加と歯磨きの間隔が空くことこそが、虫歯菌にとって最高の環境なのです。
みかん一つとっても、その食べ方が問題となります。一度にまとめて5個食べるよりも
1個ずつ5回に分けて、時間をかけて食べる方が、歯にとっては圧倒的にリスクが高まります。
なぜなら、お口の中が酸性に傾く時間が増え、歯が溶け始める脱灰の状態が長く続くからです。
みかんで歯が溶けるメカニズム
「みかんを食べただけで、本当に歯が溶けるの?」というよく聞かれる疑問について
歯が虫歯になるメカニズムについて解説します。
お口の中は「工事現場」
歯の表面は、エナメル質という非常に硬い組織で守られています。
これを頑丈なコンクリートの壁だと想像してみてください。
①酸性雨(糖と酸):
みかんのようなフルーツや甘いおやつを食べると、お口の中の虫歯菌が食べ物の糖分をエサにして酸を作り出します。
また、みかん自体にもクエン酸などの酸が多く含まれています。この酸が、コンクリートの壁に降り注ぐ酸性雨のようなものだと考えてください。
②壁の溶解(脱灰)
酸性雨にさらされると、コンクリートの壁の表面のカルシウムやリンが流れ出します。これを歯科では脱灰(だっかい)と呼びます。
みかん 虫歯の関係でいうと、甘さと酸っぱさが同時に歯を攻撃している状態です。
③修復作業(再石灰化):
食事が終わってしばらくすると、唾液の力によって、お口の中は再び中性に戻ります。
すると、唾液の中に含まれるカルシウムなどが、溶けたコンクリートの壁を修復してくれます。これが再石灰化(さいせっかいか)です。
④工事の遅れ(虫歯の発生):
しかし、こたつでみかんをダラダラ食べ続けたり、頻繁におやつを口にしたりすると酸性雨が降り止まないため、修復作業が追いつかなくなります。
歯磨きもせずに寝てしまうと、夜通し虫歯菌が活動し続けます。
この修復が追いつかない状態が長く続くと、最終的に穴が開いてしまい、それが虫歯となるわけです。
つまり、重要なのは酸にさらされている時間をいかに短くするか、です。
冬のフルーツと虫歯リスクの意外な関係
みかん以外にも、冬に人気のフルーツには、気をつけたい点がたくさんあります。
| 冬のフルーツ | 魅力 | 歯への注意点 |
| みかん | ビタミンCが豊富 | 酸性度が高い、粘膜にも刺激 |
| りんご | 食物繊維が豊富 | 比較的酸性度は低いが、食後の糖分ケアは必須 |
| いちご | 見た目も可愛らしい | みかん同様、酸性度が高く、食べかすが残りやすい |
| 柿 | 甘くて美味しい | 糖分が高いものが多く、歯を溶かしやすい |
特に酸性度が高いフルーツは、虫歯菌のエサとなる糖分と、歯を直接溶かす酸がセットになっているため、食後のケアが非常に大切になります。
こたつでおやつと歯磨きはセットで考えるべき習慣なのです。
ダラダラ食いの不安を解消する3つの強み
「理屈はわかったけど、こたつから出るの面倒だし…」
わかります。毎日の生活に、完璧な歯磨き習慣を組み込むのは難しいものです。
うえさか歯科では、完璧主義を強いるのではなく、無理なく続けられる予防と治療を提案しています。
徹底したリスク管理!あなた専用の虫歯予防プログラム
うえさか歯科では、一人ひとりのお口の中の環境を詳しく検査し、虫歯のリスクを見える化をしています。
- 唾液検査: シルハを使用して虫歯菌、口の酸性度、唾液の緩衝能の項目を数値で確認します。

- 食習慣ヒアリング: こたつでのみかん習慣など、患者さんの具体的な食生活やおやつの摂り方を詳しくお聞きします。
これにより、患者さん一人一人に合わせたのオーダーメイドの対策が立てられます。
漠然とした不安ではなく、あなたのリスクに基づいた具体的なアドバイスをさせていただきます。
頼れる「歯のクリーニング」と「フッ素塗布」
どんなに頑張って歯磨きをしても、磨き残しは必ず生じます。
特に冬場は、手がかじかんだり、億劫になったりして、歯磨きの質が下がりがちです。
うえさか歯科のプロフェッショナルによるクリーニング(PMTC)は、普段の歯磨きでは取りきれない、虫歯や歯周病の原因となるバイオフィルムを徹底的に除去します。
そして、歯の表面にフッ素を塗布することで、先ほどのコンクリートの壁をより強固にし、再石灰化を助ける効果を高めます。
詳しくは予防歯科のページもご参考ください。
もしもみかんのしわざで穴が空いてしまったら?
予防に努めていても、残念ながら虫歯になってしまうこともあります。特に、こたつでのダラダラ食いが原因で、歯と歯の間に小さな穴ができてしまうケースは少なくありません。
うえさか歯科では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、以下の流れを基本としています。
正確な診断と丁寧な説明
- デジタルレントゲン: 従来のレントゲンよりも被ばく量が少なく、詳細な画像で虫歯の深さや広がりを正確に把握します。

- 口腔内カメラ: 治療が必要な部分を患者さんご自身にもご覧いただき、「今、歯がどういう状態なのか」を一緒に確認します。
痛みを最小限に抑えるための配慮
虫歯治療の最大の不安は痛みだと思います。
そこで、うえさか歯科では、麻酔時の痛みを軽減するために、表面麻酔を事前に使用したり、細い針でゆっくりと麻酔液を注入したりするなどの工夫を徹底しています。
表面麻酔
電動麻酔器
それでも不安が強い方には笑気麻酔をおすすめしています。お子さんだけでなく、ご希望があれば大人でも使用可能です。
笑気麻酔
最小限の切削と精密な修復
進行度の浅い虫歯であれば、削る範囲を最小限に抑え、コンポジットレジン(白い詰め物)で修復します。
- 利点: 1日で治療が完了することが多く、歯を削る量が少なくて済むため、ご自身の歯を最大限に残すことができます。見た目も自然です。
進行度合いによっては、詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)が必要になる場合もありますが、患者さんのご予算や希望に応じた材料を提案し、一方的に決定することは決してありません。
よくある質問:こたつでのおやつと歯磨きについて
箕面市瀬川の皆さまから、冬場によくいただく虫歯予防に関するご質問にお答えします。
Q1:こたつでダラダラおやつを食べてしまった時、どうすればいいですか?
A: 大切なのは食べた回数とその後のケアです。
- 対策: 飲食の合間に、水やお茶を飲むだけでも、お口の中の酸性度を洗い流す効果があります。
- フッ素を味方につける: 食後に歯磨きをする時間が取れない場合は、フッ素入りの洗口液(マウスウォッシュ)でうがいをするだけでも、再石灰化を促進し、虫歯予防に役立ちます。
Q2: 冬場、温かい飲み物と一緒に甘いものを摂る回数が増えました。これも危険ですか?
A: はい、虫歯のリスクを高めます。
特にココアやミルクティーなど、砂糖入りの温かい飲み物をチビチビと飲む習慣は要注意です。
液体でも、糖分がお口の中に長時間留まることで、虫歯菌は活動し続けます。
こたつの上には、砂糖の入っていないお茶や水を常備するよう心がけましょう。
今年の冬は「虫歯ゼロ」でみかんを美味しく食べませんか?
この記事を読んで、「私、まさにこたつでみかんをダラダラ食べてる…」とドキッとされた方もいるかもしれません。
みかんは、冬の寒さに負けない体を作るためのビタミンCが豊富な、素晴らしいフルーツです。
美味しいみかんを心置きなく楽しんでいただくために、皆さまの歯をしっかりと守りたいと考えています。
うえさか歯科は、地域に根ざした歯科医院として、皆さまの歯の健康という一生ものの財産を
季節の変化や生活習慣の変化に合わせてサポートいたします。
「もしかしたら虫歯かも」「今の歯磨きで本当に大丈夫?」など、少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
冬の食生活に合わせた具体的な予防策や、治療が必要な場合の丁寧な説明と処置で、皆さまの不安を解消します。
今年の冬は、正しい知識とうえさか歯科のサポートで、こたつでみかんを心ゆくまで楽しみましょう。
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