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日本では「8020(ハチマルニイマル)運動」という言葉が広く知られています。
これは、“80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう” という国の健康運動です。
まず押さえておきたいのは、20本の歯が残っていると、ほとんどの食べ物を自分の歯で噛めるという事実。
そしてこれこそが、人生の質(QOL)や健康寿命の向上に大きく関わります。
では、どうして8020がそこまで重要なのか。
さらに、達成するために私たちは何をすべきなのか。
ここからは、歯科医院の現場視点も交えながら順に解説していきます。
■ 8020が大切な理由
① 自分の歯で噛めるということは “生きる力” に直結する
まず知っておきたいのは、噛む力は「食事」だけの問題ではないということです。
つまり、噛むことは脳の活性化・姿勢の安定・筋力維持にも関わっています。
実際に、20本以上の歯が残っている高齢者は、
認知症の発症リスクが低い
低栄養になりにくい
フレイル(虚弱)を防ぎやすい
といった報告も多数あります。
言い換えると、「歯が残っている=元気で長生きできる」確率が格段に上がるのです。
② 天然歯は “一生に一度しか手に入らない臓器”
次に強調したいのは、天然歯は替えがきかない臓器だということ。
インプラントやブリッジなどの技術が進化しても、やはり天然歯にはかないません。
なぜなら、生まれ持った歯には、
衝撃吸収能力
感覚の鋭さ
噛む力を自然に調整できる機能
唾液・血流との連携
といった、人工物では再現できない精密な構造が備わっているからです。
ここが、歯をできる限り残すべき最大の理由です。
③ 歯を失う原因のほとんどは “予防できる病気”
そして見逃せないのは、歯を失う原因の7割がむし歯と歯周病であるという事実。
これらは生活習慣病であり、正しいケアと歯科医院での管理によって防げます。
つまり、「歯を失わない人生」は十分に実現可能なのです。
④ 歳をとるほど治療が難しくなる
高齢になるほど
麻酔が効きにくい
治療中の姿勢がつらい
全身疾患で治療の制限が出る
歯周病が急速に進む
など、治療のハードルが上がります。
そのため、若いうちから歯を守る習慣を作ることが極めて重要です。
■ 8020を達成するために必要なこと
① 3〜4ヶ月に1回の定期健診
「痛くないから行かない」という理由で来院が遅れ、悪化してから気づく方は非常に多いです。
定期健診では
歯石・バイオフィルムの除去
å初期むし歯や歯周病の早期発見
咬み合わせチェック
補綴物(詰め物・被せ物)の劣化管理
が可能で、歯を守る最強の予防策です。
とくに8020達成者は、ほぼ全員が「定期健診の習慣」があります。
② 歯ブラシ+フロス/歯間ブラシの併用
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歯ブラシだけのプラーク除去率は約6割。
そのため、8020達成者は必ず
毎日フロス
歯間ブラシを適切なサイズで使用
電動歯ブラシを活用
フッ素入り歯磨き剤を常用
という習慣を確立しています。
“フロスの1分”が“歯の10年” を左右すると言っても過言ではありません。
③ 歯周病の早期治療とコントロール
歯周病は自覚症状が出にくく、放置すると骨が溶けて歯が抜けます。
また喫煙・糖尿病・ストレスは歯周病の大きな悪化要因です。
8020の鍵を握るのは 「歯周病を放置しない」 こと。
そして、歯科医院でのプロフェッショナルケアと、自宅ケアの両立が必要です。
④ むし歯の精密治療と再発予防
むし歯治療後の“再発むし歯(2次カリエス)”は、歯を失う最大の理由の一つです。
そのため、再発を防ぐためには
ラバーダム防湿
マイクロスコープ治療
精密根管治療
適合精度の高い修復物(セラミックなど)
など、「精密」「再発しない治療」 が重要です。
“削って詰めて終わり” の治療を繰り返すと、歯は確実に寿命を縮めてしまいます。
⑤ 噛む力の管理(咬合力測定・ナイトガード)
噛む力が強い人は
歯が割れる
被せ物が壊れる
歯周病が悪化する
などのリスクがあります。
そこで、近年では Oramo-bf のような咬合力測定システムで、客観的に「噛む力」を評価することが可能になりました。
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夜間の歯ぎしりが疑われる場合は、ナイトガードの使用で歯の寿命が大きく伸びます。
詳しくは設備紹介のページでも解説しています。
⑥ 生活習慣の改善
むし歯も歯周病も、“生活” の影響を強く受けます。
特に
甘い飲み物の習慣
間食の頻度
喫煙
睡眠不足・ストレス
は進行を加速させます。
生活習慣の見直しも、8020には欠かせません。
■ 8020は「未来への投資」
歯は一度失うと、二度と再生しない臓器です。
そして、実際に失った時にはじめて多くの方が後悔します。
「もっと早く定期健診を受けておけば…」
「治療を先延ばしにしなければ…」
「フロスを習慣にしておけば…」
そのような歯の後悔は、80代では取り返せません。
だからこそ、8020は“今の自分”が未来のためにできる最大の健康投資です。
■ うえさか歯科としてお手伝いできること
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当院では、
マイクロスコープ治療
ラバーダム防湿
精密根管治療
歯周病治療・メンテナンス
咬合力測定
デジタル機器を活用した噛み合わせ管理
など、“歯を守るための医療” に力を入れています。
治療をするだけでなく、歯を残すための予防・管理を大切にしています。
患者さんの人生が、80歳になっても美味しく食べられ、笑って過ごせるように。
8020の達成を全力でサポートいたします。
ぜひ当院への受診をご検討ください。
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