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今話題のフェムテックという言葉をご存じでしょうか。
実は、歯科医療の現場でもこの視点が非常に重要視されています。
なぜなら、女性ホルモンの変化と歯茎の状態は、切っても切れない関係にあるからです。
毎日の歯磨きで出血して驚いたことはありませんか。
あるいは昨、疲れているわけでもないのに歯茎が腫れぼったいと感じる日はありませんか。
それは、あなたのケア不足だけが原因ではないかもしれません。
女性ホルモンのバランスが、お口の中の環境を変化させている可能性があるのです。
もしあなたが、誰にも相談できずに歯茎の違和感を抱えているなら、安心してください。
それは多くの女性が経験する悩みです。
そして、適切なケアを知ることで、その悩みはもっと軽くすることができます。
大阪府箕面市にあるうえさか歯科では、そんな女性一人ひとりの体のリズムに寄り添った歯科治療を大切にしています。
この記事では、年代やライフステージごとに変化するお口のリスクと、その対策について詳しく解説します。
そもそもフェムテックと歯科にはどんな関係があるの?
フェムテックと聞くと、生理用品や妊活アプリをイメージされる方が多いかもしれません。
しかし、歯科の分野でもこの考え方は非常に重要です。
なぜなら、女性の体は一生を通じてホルモンバランスが大きく変動し、その影響がダイレクトにお口の中に現れるからです。
歯周病菌は女性ホルモンが大好きという事実
少し驚かれるかもしれませんが、特定の歯周病菌は女性ホルモンを栄養源にして増殖します。
例えば、プレボテラ・インターメディアという菌が代表的です。
この菌は、女性ホルモン(特にエストロゲンやプロゲステロン)が血液中に増えると、それを餌にして活発になります。
お肌の調子が生理周期で変わるように、歯ぐきという粘膜もまた、ホルモンの影響を受けているのです。
つまり、歯磨きをサボっているわけではないのに、ホルモンバランスの変化によって歯肉炎になりやすくなる時期があるということです。
これを理解しておくだけでも、自分を責める必要がなくなります。
だからこそ、フェムテックという視点でのケアが必要不可欠なのです。
【年代別】女性ホルモンの変化と歯茎のトラブル
では、具体的にどのような時期にどのようなリスクがあるのでしょうか。
年代やライフステージごとに分けて見ていきましょう。
ご自身の現在の状況と照らし合わせながら読んでみてください。
思春期:ホルモンの急激な増加による歯肉炎
10代の頃、急に歯茎が赤く腫れたり、歯磨きの時に血が出たりした経験はありませんか。
これは思春期性歯肉炎と呼ばれるものです。
初潮を迎えるなどして女性ホルモンの分泌が急激に増えることで、歯茎の血管が反応しやすくなります。
また、ホルモンを好む歯周病菌も増え始めます。
この時期は、学校生活や部活動で忙しく、丁寧な歯磨きがおろそかになりがちです。
しかし、ホルモンの影響でただでさえ腫れやすい状態です。
親御さんが仕上げ磨きを卒業している時期だからこそ、歯科医院でのプロフェッショナルケアを取り入れることが大切です。
成人期(生理周期):毎月の変化に気づいていますか
20代から30代の女性にとって、生理周期に伴う不調は身近な悩みでしょう。
実は、生理前になると歯茎がムズムズしたり、腫れやすくなったりすることがあります。
これは、排卵から生理前にかけてプロゲステロンというホルモンが増加するためです。
このホルモンには、炎症の元となる物質を刺激したり、毛細血管を拡張させたりする働きがあります。
生理前は肌荒れしやすいと感じるのと同じ感覚で、生理前は歯ぐきが敏感になると覚えておいてください。
この時期は無理にゴシゴシ磨くのではなく、柔らかめのブラシで優しくマッサージするようにケアすることがポイントです。
無理のない範囲で、丁寧なケアを心がけましょう。
妊娠期:人生で最もリスクが高まる妊娠性歯肉炎
妊娠中の方、あるいはこれから妊娠を望む方にとって、最も知っておいていただきたいのが妊娠中の歯ぐきケアの重要性です。
妊婦さんは通常時よりもはるかに歯周病や虫歯のリスクが高まります。
理由はいくつかあります。
一つは、先ほどお伝えした女性ホルモンの分泌が通常の数十倍から百倍近くにまで増えること。
これにより、歯周病菌が爆発的に増えやすい環境になります。
もう一つは、つわりの影響です。
歯ブラシを口に入れるだけで気持ち悪くなってしまい、十分なケアができなくなる方が多いのです。
さらに怖いのは、重度の歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高めるというデータがあることです。
お母さんの口の中にある炎症物質が血流に乗って子宮に達し、子宮の収縮を促してしまうと考えられています。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、妊娠中の歯科検診は必須と言えるでしょう。
更年期:ホルモン減少によるドライマウスと歯周病
閉経前後の更年期に入ると、今度は女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。
エストロゲンには、骨の密度を保ったり、皮膚や粘膜の潤いを保ったりする働きがあります。
これが減ることで起きるのが、ドライマウス(口腔乾燥症)です。
唾液には、口の中の汚れを洗い流し、細菌の繁殖を抑える自浄作用があります。
唾液が減ると、この防御機能が弱まり、一気に歯周病が進行しやすくなります。
また、骨粗鬆症のリスクが高まると、歯を支えている骨(歯槽骨)も脆くなり、歯が抜けやすくなる可能性があります。
更年期こそ、今まで以上にこまめなメンテナンスが必要です。
箕面市のうえさか歯科が女性に選ばれる理由
ここまで、女性特有のお口のリスクについてお話ししてきました。
では、そうしたリスクに対して、私たちうえさか歯科がどのようにサポートできるのかをご紹介します。
私たちは、単に虫歯を削るだけの場所ではありません。
患者様の生活背景や体の変化に寄り添うパートナーでありたいと考えています。
一人ひとりのライフステージに合わせたカウンセリング
当院では、治療を始める前に丁寧なカウンセリングを行います。
もしあなたが妊娠中であれば、体調や妊娠週数に配慮した無理のない治療計画を立てます。
更年期の症状で悩まれているなら、お口の乾燥対策を含めたご提案をします。
「歯医者さんには関係ないかも」と思わずに、体調の変化や不安なことは何でもお話しください。
その情報が、より適切な治療につながるのです。
予防歯科を中心とした痛みの少ないケア
女性ホルモンと歯周病の関係を知っているからこそ、私たちは悪くなってから治すのではなく悪くならないように守る予防歯科に力を入れています。
定期的なクリーニングでは、ご自身では取りきれない歯石やプラークを徹底的に除去します。
また、敏感になっている歯ぐきに対しては、痛みの少ない丁寧な処置を心がけています。
歯科医院特有の音が苦手、痛いのが怖い、という方でも安心して通っていただける環境づくりをしています。
プライバシーに配慮したリラックスできる空間
お口の悩みはデリケートなものです。
特に女性特有の体調の変化については、周りの人に聞かれたくないこともあるでしょう。
当院は、患者様がリラックスしてお話しできるような空間づくりを意識しています。
箕面市瀬川という落ち着いた立地で、地域の皆様のかかりつけ医として、安心して通える雰囲気を提供しています。
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フェムテック視点を取り入れた治療の流れ
実際に当院にご来院いただいた場合、どのような流れでケアを行うのかをご説明します。
ここでは、歯ぐきのトラブルが気になる女性の方を想定した一般的な流れをご紹介します。
1. 問診・カウンセリング
まずは、現在のお悩みをお伺いします。
「歯磨きの時に血が出る」「歯茎が腫れている気がする」といった症状はもちろん、
「妊娠を考えている」「最近口が乾く」といった体調の変化についてもお聞かせください。
問診票をもとに、女性ホルモンの影響も考慮しながらお話を伺います。
2. 精密検査
レントゲン撮影や歯周ポケットの検査を行い、お口の中の状態を正確に把握します。
歯周病がどの程度進行しているのか、隠れた虫歯はないかなどをチェックします。
妊娠中の方の場合は、防護エプロンの使用や撮影の必要性を慎重に判断するなど、母体に配慮した対応を行いますのでご安心ください。
3. 治療計画の説明
検査結果をもとに、現在の状態と今後の治療方針を分かりやすく説明します。
専門用語をなるべく使わず、モニターやイラストを使って視覚的に理解していただけるよう努めます。
「なぜこの治療が必要なのか」「期間はどれくらいかかるのか」をしっかり共有し、納得していただいてから治療に進みます。
4. プロフェッショナルケア(クリーニング・治療)
歯科衛生士による専門的なクリーニングを行います。
歯石除去や歯の表面の清掃を行い、歯周病菌の温床を取り除きます。
炎症が強い場合は、一度にすべて行うのではなく、数回に分けて少しずつ進めることもあります。
また、ご自宅での適切な歯磨き方法や、デンタルフロスなどの補助用具の使い方もアドバイスします。
実は、自分に合った歯ブラシの選び方を知るだけでも、ケアの効果は大きく変わります。
5. 定期メンテナンス
治療が終わって健康な状態を取り戻しても、そこで終わりではありません。
女性の体は常に変化しています。
その時々のホルモンバランスや体調に合わせて、3ヶ月から半年に一度の定期検診をおすすめしています。
美容院に行くような感覚で、気軽にお口のメンテナンスにいらしてください。
詳しくはマタニティ歯科のページでも解説しています。
よくある質問(FAQ)
ここでは、女性の患者様からよくいただくご質問にお答えします。
Q. 妊娠中にレントゲンや麻酔をしても大丈夫ですか?
A. 基本的には安定期(妊娠5〜7ヶ月頃)の治療をおすすめしていますが、緊急性が高い場合は時期を問わず対応することがあります。
歯科用のレントゲンは照射範囲がお口に限られており、防護エプロンを着用すればお腹の赤ちゃんへの影響はほとんどありません。
麻酔についても、局所麻酔で通常量であれば母子ともに影響は極めて少ないとされています。
もちろん、不安な気持ちはあると思いますので、必ず事前に妊娠中であることをお伝えください。
産婦人科の主治医と連携が必要な場合も対応いたします。
Q. 授乳中ですが、痛み止めや抗生剤を飲んでも平気ですか?
A. 授乳中の方へのお薬の処方には細心の注意を払っています。
母乳への移行が少なく、赤ちゃんへの影響が少ない安全性の高いお薬を選んで処方します。
また、お薬を飲むタイミング(授乳直後に服用するなど)についてもアドバイスさせていただきます。
痛みを我慢してストレスを抱えるよりも、適切に対処した方がお母さんの体にとっても良い場合が多いです。
Q. 更年期で口臭が気になります。ホルモンのせいでしょうか?
A. はい、関係している可能性があります。
更年期により唾液の分泌が減ると、お口の中の細菌が洗い流されにくくなり、口臭の原因となるガスが発生しやすくなります。
また、歯周病が進行している場合も口臭の原因になります。
当院では、唾液腺マッサージの指導や、口腔保湿剤のご紹介なども行っています。
口臭はデリケートな問題ですが、原因が分かれば対策は可能です。
一人で悩まずにご相談ください。
お口の健康は、女性としての自信につながります
女性の体は繊細で、日々変化しています。
その変化に伴って、お口の中にトラブルが起きるのは決して珍しいことではありません。
「ちゃんと磨いていないからだ」と自分を責めるのはやめましょう。
大切なのは、自分の体のリズムを知り、その時々に合った適切なケアを行うことです。
フェムテック 歯科という考え方は、まだ日本では馴染みが薄いかもしれません。
しかし、女性が健やかに、笑顔で毎日を過ごすためには欠かせない視点です。
歯茎の状態が良くなれば、食事も美味しくなりますし、何より人前で思い切り笑えるようになります。
それは間違いなく、あなたの生活の質を高め、自信につながるはずです。
箕面市のうえさか歯科は、そんなあなたの健康を歯科医療の側面から全力でサポートします。
もし今、お口のことで少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
スタッフ一同、温かくお迎えいたします。
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