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プレオルソとは
箕面市瀬川のうえさか歯科です。
春休みに入り、お子さんの矯正相談が増えています。
今回は小児矯正の一つ、プレオルソについてご説明します。
歯並びが悪くなる原因
お子さんの場合、歯並びが悪くなる原因の一つに生活習慣であったり、癖が考えられます。
もちろん顎が小さくて、遺伝的に骨格が小さいお子さんもいます。
しかし、ご両親は歯並びがいいのに顎が小さいお子さんも増えています。
これは、口呼吸、指しゃぶり、食習慣、舌癖など口腔機能に起因した後天的な要素です。
プレオルソ、マイオブレイス、T4Kなどで矯正する装置になります。
上記は商品名になります。
プレオルソ?
プレオルソとは機能的マウスピース型矯正装置です。
機能的歯列不正に用いる装置になります。
簡単に言うと上記のようなお口の筋肉や舌の位置などによって歯並びが悪いのを治す治療です。
従来からある治療ではありますが、トレーニング中心であった治療です。
それをプレオルソではトレーニングのサポート装置の役目をします。
筋トレで例えると、お口のトレーニングは腕立て伏せみたいなもので、
プレオルソ、マイオブレイスなどはダンベル、バーベルの役目をします。
その為、効率的に必要な筋肉や舌の機能を鍛えられます。
プレオルソの3大効果
一般的な効果をご説明します。
1. 歯並びの改善
プレオルソは、歯並びを悪くしている原因である口周りの筋肉のバランスを改善します。
歯並びそのものを自然と整えていく装置です。
具体的には、以下の効果が期待できます。
- 出っ歯(上顎前突)の改善
- 受け口(下顎前突)の改善
- 開咬(前歯が噛み合わない)の改善
- 過蓋咬合(前歯が深く噛み込む)の改善 *叢生(歯が重なり合っている)の改善
- 歯列弓の拡大
2. 機能的な改善
プレオルソは、歯並びだけでなく、口周りの機能的な改善にも効果があります。
具体的には、以下の効果が期待できます。
舌の位置の改善
唇の力の改善
呼吸の改善
嚥下(飲み込み)の改善
発音の改善
3. 成長期の顎の成長を促す
プレオルソは、顎の成長を阻害する因子を取り除きます。
そして顎がバランスよく成長することを促します。
これにより、永久歯が生える土台を整えられます。
ただし、プレオルソはあくまでも1期治療です。
歯並びを完全に整えるためには、その後2期治療が必要になる場合があります。
矯正の後戻りを防止する
個人的にはこの効果がとても有効だと考えます。
それは矯正後の後戻りを防ぐことにあるかと思います。
歯並びが悪くなる原因除去が機能的矯正治療です。
プレオルソなどの1期治療後ももちろんですが、
ワイヤーなどの2期治療後に後戻りするケースは少なくありません。
しかし、プレオルソなど機能的矯正を行った後は、格段に後戻りが少なくなります。
プレオルソの効果が期待できる症例
プレオルソは、以下の症例に効果が期待できます。
- 上顎前突(出っ歯)
- 下顎前突(受け口)
- 開咬(前歯が噛み合わない)
- 過蓋咬合(前歯が深く噛み込む)
- 叢生(歯が重なり合っている)
- 歯列弓の狭窄
- 口呼吸
- 舌の突出
- 指しゃぶり
下顎前突、受け口治療が得意
反対咬合とも呼ばれますが、下顎前突、受け口など下顎が上顎より出ている状態です。
こういった症例は乳歯列期や混合歯列気の初期での治療を勧めています。
理由は機能性反対咬合のお子さんが多く、比較的簡単に治しやすいです。
固定性の矯正器具によって上顎を前に引くなどをして治療する方法もあります。
しかし痛みを伴う治療にもなりますし、ストレスの多い治療にもなります。
この時期だからこそできるマウスピース矯正はお子さんに負担の少ない治療と言えるかと思います。
プレオルソが苦手な治療
1. 抜歯が必要な症例
プレオルソは、2期治療に向きません。特に抜歯が必要な症例には対応できません。
具体的には、以下の症例が該当します。
- 叢生(歯が重なり合っていて、歯列弓内に十分なスペースがない場合)
- 上顎前突(出っ歯)で、抜歯によってスペースを確保する必要がある場合
- 下顎前突(受け口)で、抜歯によって上下の顎のバランスを改善する必要がある場合
2. 重度の骨格的な問題がある症例
顎の成長を促す効果がありますが、重度の骨格的な問題がある症例には対応できません。
具体的には、以下の症例が該当します。
- 上顎前突(出っ歯)で、上顎が大きく成長しすぎている場合
- 下顎前突(受け口)で、下顎が小さく成長しすぎている場合
- 開咬(前歯が噛み合わない)で、上下の顎の垂直的な関係に問題がある場合
これらの症例では、外科手術が必要になる場合もあります。
3. 患者さんの協力が得られない症例
プレオルソは、取り外し可能な装置ですが、効果を出すためには、睡眠中の装着が必要です。
寝る前の1時間の装着も必須です。
また、口呼吸や舌の突出などの癖がある場合は、改善するためのトレーニングも必要になります。
そのため、患者さんの協力が得られない場合は、治療がうまく進まない可能性があります。
多いケースとしては、親御さんは積極的だけど、お子さんは嫌々やっている時です。
矯正を始める前にしっかり本人と相談し、親子で納得、やる気がある状態が必要です。
まとめ
今回はプレオルソについてと効果、症例について説明しました。
矯正の中でも特殊な機能的矯正装置になります。
しっかり使えば効果は大きくとても良い治療になります。
次回は更にメリット、デメリットの深掘りと他の矯正装置との違いを説明します。
お子さんの矯正治療は時期や、症例によって内容がかなり変わります。
無料相談も行なっていますのでぜひご相談ください。
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